視点を変えれば「ガラクタ」商売でも儲かる

 只今、梅雨真っ只中、盆地特有の蒸し暑さが厳しい京都も、
 祇園祭の時期がやってまいりました。
 本番の山鉾巡行の人気は当然の事ながら、子供達や学生の興味は、
 もっぱら、宵山の夜店(露店)のほうに向いています。

 お祭りの露店を眺めていると、繁盛して人だかりしている店がある一方、
 全くやる気がなく、店番がポカーンとタバコを吹かしたり、
 携帯に夢中になっている店があることに気づきます。

 ふと、商店街っていうのは、こんな感じだったな~と、懐かしんだりします。
 昔、子供達の憩いの場、駄菓子屋や玩具屋では、
 仕事熱心(?)で、子供好きな店主たちが、
 あれこれと知恵をひねり、子供を集めていました。

 フィギュアなど模型製作の海洋堂の創業者 宮脇修氏も、
 同じ気質を持ち合わせていたようです。
 創業当時は小さな模型店を営んでいましたが、
 店では子供たちの声が絶えなかったようです。

 戦艦のプラモデルを悠々と浮かべて遊ぶ場所がないと聞けば、
 店にプールを作り、そこで遊べるようにしたり。
 スロットレーシングがブームになった時には、
 廃工場を借りて、レーシング場を作って楽しませていたそうです。

 このように、店主が品揃えや売り方、客寄せの方法まで、
 お客の動向を観察して、試行錯誤を行っていました。
 上手くいく事もあれば、目論み違いすることも当然あります、
 その結果、店には売れ筋商品と売れ残った「ガラクタ」が混在していました。 

 現在では、繁盛している店の品揃えや販売方法が
 より洗練され、規格化されて、店舗として運営されるようになっています。
 結果、スーパーやショッピングセンター、専門店、どこに出かけても、
 売れ筋商品しか店頭に並ばなくなってしまいました。

 昨年7月、宮脇氏は高知県四万十町に「海洋堂ホビー館」をオープンさせました。
 高知県中心部から車や電車を使って2時間もかかる、
 辺ぴな場所に登場したのは、模型の博物館です。

 四万十川の中流域にある山村地帯に、突如現れる派手なデザインの建物。
 廃校の体育館を改装した博物館の中には高さ10メートルの帆船や、
 精巧な動物の食玩など、1万点以上が並べられています。

 初年度の来場者数は上々で9万人を超え、
 当初予想の3倍を達成しているそうです。
 アウトドア派が訪れる地域であって、川の知名度も高いこともあり、
 都市部の集客とは違う視点で、可能性を見込んでいるそうです。

 年々、都市部と郊外、地方の地域格差が広がっています。
 土地の価格で比べると、郊外の一等地が都市部の路地裏並み、
 地方のそれは、都市部の何十分の一になっています。

 都市部に店舗を構えても家賃も高騰し、時代にミスマッチしたもの、
 マニア向けの商品など、相当数の販売が見込めないものは、
 維持することは困難になりました。

 しかし、発想を変えてみれば、都市部では「ガラクタ」扱いであっても、
 家賃が何分の一、何十分の一の地域では、
 充分ビジネスとして成り立つ可能性を持っているのです。

 特異性や希少性、専門性のニーズを探って品揃えを行えば、
 儲けの何割にも相当する家賃を払って必死に売上を稼ぐより、
 少ない売上でも効率よく利益が残ればオーケーなのです。

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