いよいよ、来週木曜日に迫った「ボージョレ・ヌーボ」の解禁日に向け、
店頭やCMでは、合言葉の様にこのフレーズを目にするようになりました。
日頃は発泡酒かチューハイ党の方や、お酒にはさほど興味のない女性も、
ついついワインに手が伸びてしまうから、
人の気持ちというものは面白いものです。
また、今週11日は、「ポッキー&プリッツ」の日でした。
「1」の数字が揃う縁起が良い(?)に因んで、
平成11年にスタートし、日本記念日協会の認定も受けているそうです。
「ポッキー」はグリコの看板商品のひとつですが、
この日が販売促進に役立っているのは言うまでもないことです。
このように、世の中には記念日やイベントを利用することによって、
商品の販売に役立てることが良くありますが、
大切なのは、その次のアクションを考えておく事です。
両手を高々と上げ、ゴールに飛び込んでいく選手、
看板にもなっているデザインをシンボルマークとしているグリコ。
創業当時、森永製菓や明治製菓がキャラメルを販売している中、
新しいキャラメルを発売し、その市場に乗り込んでいったのは、
創業者の江崎利一氏でした。
そのキーワードとなったのは、「栄養菓子」という発想でした。
自分自身が若い時に、虚弱体質を食餌療法で克服した経験から、
栄養素が健康に大きく影響することを学び取っていたのです。
ある時、カキ料理を作っていると、
煮汁の中にグリコーゲンという栄養素が含まれていることを知ります。
国民の栄養状態が良くない時代、
グリコーゲンを基にして健康に貢献できる食品を
作ってはどうかという気持ちが湧いてきました。
そこで、みんなが喜んで口にしてくれるには、
どうしたらいいかと考えたところ、
キャラメルの中に含ませることを考えついたのでした。
こうして生まれたのが、「一粒300メートル」のグリコなのです。
人目を惹くパッケージと、このキャッチフレーズにより、
瞬く間に人気となり、先発メーカーと肩を並べる地位を確立したのです。
初めて買ってもらったお客様には、
新商品や季節限定商品のパンフレットを入れて、
次の購入へつなげます。
お土産やプレゼントには、商品カタログをつけて、
贈られた人からの注文を促します。
このようなこと、簡単なようで、気がつかないものです。
すべてのお客様に、常連になってもらうという気持ちで
対応する事ですが、おろそかにしていることが多いのです。
ヒットの波に忙殺されて、次の対応を怠っていると、
その加熱ぶりが冷めた後は、一気に販売が落ち込んでしまうことになります。
どんなに良い商品を作っても、繰り返し買ってもらわなければ、
一時的なヒット商品で終わってしまいます。
そこで、ビジネスとして長く発展し続けるには、
「リピート」という視点が大切になるのです。