今でも、男の子向けの玩具で根強い人気を誇るカードゲーム。
テレビアニメなどとタイアップして、
新しいキャラクターや対戦方法を編み出し、進化し続けています。
カードゲーム機の「ムシキング」がブームとなり、
男児は挙って、カード買い集め対戦ゲームに夢中になります。
その後、玩具メーカーが参入しアニメやヒーロー者のゲーム機が登場し、
子供だけでなく親の世代を巻き込んだブームとなったのです。
長らくヒットから遠ざかっていましたが、
久しぶりに男児向けの人気キャラクターの登場で、
盛り上げっているのが玩具業界です。
ゲームソフト「妖怪ウオッチ」、子供向け雑誌に漫画が登場し、
テレビアニメの放映もされたことから、人気に拍車がかかっています。
ここにきて、玩具メーカーバンダイが主人公の男の子が身につける、
腕時計を模した玩具を発売したので子供たちは大騒ぎです。
去る日曜日は、その発売日とあって、
量販店が入る商業施設には長い行列ができたそうです。
関連グッズも軒並み品切れしていて、
業界では「ポケットモンスター以来のブーム」と期待する声もあるそうです。
週明けのニュースでは、ソフトメーカーをはじめ、
バンダイの親会社の株価までうなぎ登りしているので、
顔のほころびが止まりません。
バンダイの創業者 山科直治氏は、
日本初のテレビキャラクター「鉄腕アトム」の発売を商品化することを皮切りに、
ウルトラマンシリーズなどの特撮もの、宇宙戦艦ヤマト、
ガンダムなどのアニメのキャラクター商品を、次々と発売していきます。
それらのキャラクターは、発売とともに大ヒット、
当時の子供たちにブームを巻き起こすものさえ生まれてきます。
バンダイは、こうしてキャラクターとともに成長してきたのです。
また、山科氏は少しでも可能性があると思う分野には、
商品開発に力を注ぐことを惜しみませんでした。
その成果が、「たまごっち」に見られるような、
新分野での大ヒット商品の誕生に現れています。
反面、独自規格のファミコン「ピピンアットマーク」の失敗による
多額の損失により経営危機が生じたように、
発展への意欲は、時には大やけどを蒙ることがあるのです。
新商品の開発には、相当の資金が必要となります。
しかし、資金力があれば開発が順調に進むと考えることは禁物です。
そもそも、新しい分野のビジネスの成功確率はとても低いものです、
的を絞り込まずに、どんなにお金をかけてもすぐに底をついてしまいます。
ビジネスを続けていくには、新しい分野への投資は不可欠ですが、
お金を使う範囲と限度、何より撤退するボーダラインを
決めておくことが大切です。