あせりは禁物!手順を踏むことで成功に近づく

 事務所は、島津製作所の近くにあります。
 創業者の島津源蔵氏は、レントゲン装置や蓄電池、顕微鏡など、
 数々の製品の国産化を果たし、会社の基礎を築きましたが、
 国産化されたものの中には、チョット趣の変わったものがあります。

 パリから輸入され始めたマネキンは蝋成であったため
 輸送中に傷がつきやすく、その修復を手伝っていたことから、
 マネキン人形の製作を手がけることになります。

 その技術は標本の分野にも発展し、現在では人体模型などを手がける、
 会社として運営されています。
 新しく開発した樹脂を、美術品や化石、骨格標本に応用して、
 博物館などに展示されるレプリカ等を製作しています。

 模型といえば、お父様方の頭に思い浮かぶのは、
 幼い時に作ったプラモデル。
 日本のプラモデル・模型メーカーの代表格といえばタミヤ(田宮模型)、
 海外から押し寄せたプラモデルの波に押され、
 木製模型からプラモデルに転向することになりますが、
 世界でも屈指の模型メーカーとして発展することになります。

 初めて手がけるプラモデルの製作に四苦八苦している時に、
 経営を安定することができたのは、
 モーターで自走する模型のヒットでした。
 金型の作り易さと、設計の容易さから、戦車を題材に選びます。
 運の良いことに箱絵を有名イラストレーターに
 描いてもらうことにも成功します。

 もう失敗はできないという思い一杯で、製作に取り掛かったものの、
 相変わらずの金型の納期遅れで、
 発売時期は1ヶ月、2ヶ月と遅れていきました。
 正月の商戦にはどうにか間に合わすことができ、
 年末ギリギリに問屋へ納品に回ります。
 年が明けると、仕事始の日に追加の注文で電話が鳴り響き、
 会社が沸き立ちます。

 子供たちの夢を叶える仕事をしているものにとって、
 実物に忠実な模型を作り上げることは、
 何物にも代えがたい喜びがあります。
 その思いに押されるまま、
 スポーツカーの代名詞であるポルシェの模型を、手がけたときのことです。

 製作の許可を得て、製造工程まで取材することができました。
 本物の車が、組み上げられていく姿を目の当たりにしていると、
 この行程をそのまま模型にしたい気持ちが、
 モクモクと湧き上がってきます。
 寸法などを忠実に再現するため、本物のポルシェを手に入れ、
 あらぬことかバラバラに解体してしまったのです。

 発売してみると、模型の人気はマニアだけに止まり、
 売れ行きは思ったほどではありませんでした。
 振り返ってみると、制作費がかかりすぎ小売価格が高くなりすぎたこと、
 世に出すタイミングが早すぎたことが原因でした。

 その後、ポルシェの模型はラジコンカーとして復活することになります。
 ラジコン好きの社員が、駐車場で自作のラジコンカーを走らせている姿を見て、
 エンジン音がしないので尋ねてみると、
 モーターで走らせていると応えるではないですか。
 こうしてラジコンの世界に、電動カーが登場することになるのです。

 先立つこと2年前に、戦車型のラジコンカーを発売し、
 市場の反応を見つつ、ポルシェのラジコンカーを発売します。
 本体、送信機、受信機を揃えると3万円近くするのにも拘らず、
 大ヒットとなります。
 そして、電動カーは、オフロードカー、
 ミニ四駆へとつながっていくことになるのです。

 多くの場合、思い入れが強いとビジネスは上手くいかないものです。
 経営が上手くいかなく起死回生を狙い、
 新しいビジネスに手を出すものなら最悪です。
 大きな成果を願うなら、念入りに調査をし、テスト販売をするなど、
 確信を得てから、本格的に手をつけないといけません。
 はやる気持ちを抑えて手順を踏むことで、
 成功の確率は格段に高まるのです。

=======================================================================
発 行 元:シモヤマ会計事務所(下山弘一税理士事務所)
〒604-8471 京都府京都市中京区西ノ京中御門東町101
TEL 075-813-4850
発 行 人:下山弘一

━━━━━━━━━  京都の税理士・会計事務所 いい顧問  ━━━━━━━━

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

コメントは受け付けていません。