本日、コンビニエンスストア(コンビニ)大手、
セブンイレブンが設立40周年を迎えました。
アメリカで広まりかけていたコンビニ事業を、
いち早く研究し、日本に広めたのがセブンイレブンであったのは、
良くご承知のとおりです。
あらゆる面から、私たちの食生活をバックアップし、
いつしか、「自宅に冷蔵庫がなくても、コンビニさえあれば」と
頼りにされる存在となりました。
更に、飲み物や食べ物の購入だけでなく、宅配の荷物や銀行のATM、
各種チケット類の受取りなど。
私たちが必要とする機能を余すところなく吸収して、
今や、日常生活に無くてはならない存在となっています。
これらの機能、もとはそれぞれの会社が独自で担っていたものです。
しかし、営業時間が限られていたり、窓口となる拠点が限られていたりと、
決して使い勝手が良いものとはいえませんでした。
そこで、会社ごとの垣根を飛び越え、サービス単位で各社共通したことにより、
利便性が飛躍的に高まることとなったのです。
加えて、セブンイレブンを成功に導いたのは、情報技術を駆使して
商品管理を徹底しておこなったことといわれています。
「無」から事業を育て上げた大胆さと
商品管理を率先して築き上げた、
現会長 鈴木敏文氏の緻密さによるものですが、
その緻密さは、その師匠から受け継がれたものなのです。
鈴木氏は、30歳でイトーヨーカ堂に入社したのですが、
そこで、当時創業者で社長であった伊藤正敏氏から、
「慎重」であることについて教え込まれます。
同社の高収益な経営は有名ですが、そのような経営体質は、
一朝一夕に生まれてきたものではありません。
そんな「慎重」であることの一つとして、
伊藤氏の出店方法があげられます。
他の大手スーパーマーケットが全国展開を展開するのと対照的に、
地域を絞って集中的に出店する
いわゆる「ドミナント戦略」をとっています。
そして、駅前などの一等地を避け、いわゆる二流の地域に、
他社より大きな店舗を構えるようにしているのです。
伊藤氏曰く…
「限られた資本を最大限に活用するには
二等地を選んだ方が、投資効率がいい」
そんな伊藤氏の「慎重さ」を土台にして
延長として鈴木氏の「緻密」が出来上がったといえます。
大胆に見えるけれど、実は確実性が低い新規事業だからこそ、
緻密に行動することが、何より大切であることを教えてくれています。