自社オリジナルの力が窮地の会社を救う

 アーケード・ゲームの有名機「太鼓の達人」の稼働15周年を記念して、
 太鼓の達人世界大会が開かれるそうです。
 海外では台湾やタイなどのアジアの7ヶ国・地域と
 南米の一部で稼働しているそうですが
 来年春から予選を開始して、夏には決勝戦が行われます。

 太鼓の達人は、テレビ等でもヘビーユーザーの実演が紹介されるなど、
 子供から大人まで楽しめる人気機種となっています。
 音楽のリズムに合わせて、日本のバチで太鼓型の本体を叩いて遊ぶもので、
 ポップスからクラシックまで幅広い曲を収録しています。

 アーケード型のインベーダー・ゲーム(スペース・インベーダ)の大ヒットで、
 一気に広がったのが、コンピュータ・ゲームです。
 テレビ・ゲームからポケット型まで、日本人のゲーム好きは留まることを知らず、
 移動中や待ち時間に、携帯向けゲームは欠かせない存在となっています。

 海外で人気の高い、コンピュータ・ゲームに「パックマン」があります。
 当初は女性やカップルをターゲットに考えられたゲームでしたが、
 アメリカで発売されると一躍ブームになり、
 スター・ウォーズと肩を並べるほど認知度が高いゲームとなっています。

 「パックマン」を発売したのは、当時アーケード・ゲームで有名であった、
 ナムコ(現 バンダイナムエンターテイメント)でした。
 創業者 中村雅哉氏の先見の明に長けた判断が、
 後の成功に道筋をつけることになります。

 中村氏が事業を始めたのは、戦争の傷跡が残る55年のことでした。
 遊び場所のなくなった子供たちのために、
 安全で楽しく遊べる場所を作れないかと考え、
 百貨店屋上の遊園施設を思いつきます。

 都心の百貨店には、他の業者が進出していましたが、
 郊外は手付かずだったので、人脈を頼りに仕事を探しに回ります。
 まずは、わずか木馬二台と金魚すくいの営業からの出発でしたが、
 やがては、事業をモノレールまで拡大しようと意気込みだったのです。

 コンピュータ・ゲームの元祖とも呼ばれるアメリカのあるゲーム会社は、
 日本独特の取引習慣に苦労していました。
 単独での展開を諦めた会社から、取引のあったナムコに、
 日本法人を引き取ってくれないかと話が持ち込まれることになります。

 時代の最先端をいく事業内容に、中村氏は目を奪われることになります。
 しかし、買い取り金額は約3億円、当時の年商からすると、
 到底、自力で支払える金額ではありませんでした。

 資金集めに銀行を駆けずり回り、
 どうにか事業を譲受け、運営を引き継ぐことになります。
 しかし、蓋を開けてみると不良在庫が多く、
 おまけに資金繰りに困ることになり、
 他に投資することができなくなることにもなります。

 その危機を救ったのが、「パックマン」のヒットでした。
 必死の思いで、引き継いだ技術を使い、
 オリジナル商品に力を注いだことが成果となったのです。

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