生き残りを懸けて、なりふり構わず

 年末年始やテレビ番組の改編期に必ず放送される、
 いわゆる「警察24時」シリーズ。
 番組は、警察の捜査や派出所での騒動、白バイ隊の活動などを特集した内容で、
 逮捕の瞬間など緊迫感もあり、ついつい引き込まれてしまいます。

 つい最近放送された番組では、初期から最近までをロールバックするものでしたが、
 80年代は若者が爆音を轟かせ深夜にバイクを乗り回す暴走族に、
 社会問題としてクローズアップされていました。

 かつての暴走族(世代)は、今も夜な夜な出没し違反を繰り返しているそうですが、
 現代の若者のバイク離れは顕著で、特に原付バイクについては、
 サイクリング・ブームの影響もあり深刻な状況です。

 加えて、電動アシスト自転車の登場や軽自動車人気で利点を奪われ。
 環境や安全に関する規制が強化されたこともあり、
 開発コストを回収する目処がつかないとして、
 商売敵であるヤマハ発動機とホンダが、原付バイク生産で提携することになったのです。

 バイク、自動車メーカーであるホンダの原点となっているのは、
 いわずと知れた原動機付自転車です。
 現在のいわゆる「原付」と呼ばれる形ではなく、
 当初は、自転車に取り付ける補助動力として販売されたものでした。

 その中でも、人気を誇った「カブ号F型」は、
 女性にも親しまれる様、工夫を凝らしたデザインが好評で。
 ホンダが、後の「スーパーカブ」を代表とする、
 小型バイクで飛躍する基礎となった製品となります。

 また、同車はその斬新さが認められ、
 「歴史に残る機械技術関連遺産を大切に保存する」ことを目的とした、
 機械遺産のひとつとして認定されています。

 「カブ号F型」の発売にあたり、当時専務であった藤沢氏が目をつけたのは、
 全国に5万5千軒あった、自転車販売店でありました。
 店主宛に、自尊心をくすぐる様な文言を書き連ねた手紙を送りつけ、
 関心の有無を探ってみたのです。

 このアイデアは功を奏し、3万軒以上の店から購入の意思がある返事があり、
 その後も続々と注文が増えていったのです。
 更に、販売に際して藤沢氏が考えたのは、
 申込金を入金してもらった順番で予約を受け付けて販売することでした。 

 オートバイ販売店の数は少なく、ホンダの取扱店は1割にも達していませんでした。
 相手の立場が強いとみるや「売ってやっている」と言わんばかりに、
 料金を値切るのはあたり前、支払い条件も相手の言いなりで、
 どうにか遣り繰りできる程度であることも珍しくありません。

 前金制にすることで、商品を送ってから何ヶ月も後になってからしか、
 手に出来なかったお金が、それも値切られることの無い全額が、
 手元に入ってくる様になるのです。

 このことにより、何か月分の利益が増えたのと同じ効果が出てきます。
 売上を上げることに力を注ぐことも大切ですが、
 代金を早くお金に出来るようにすることは、資金繰りに大きく役に立つのです。

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