地道な活動でビジネス価値が生かされる…

 世界的に見ても珍しいとされる、日本の自動販売機(自販機)による販売網、
 治安が良い象徴とされていますが、このところ変化が出てきています。
 コンビニの店舗増と24時間営業により、
 飲料販売全体に占める自販機による売上は3割以下に落ち込んでいます。

 そんな中、訪日外国人の消費を取り込もうと、
 清涼飲料水各社は知恵を絞り対応を進めています。
 コカ・コーラボトラーズジャパンは、
 地図や観光ガイドを販売する昭文社が開発した観光アプリを利用して、
 周辺の観光スポットを案内する自販機を設置しました。

 ネットが普及し、地図は「紙」で見るものからデータに変わってきています。
 住所を入力すれば、近所の航空写真を見ることができ、
 市街地であれば、目的地に出向かなくても、
 町並みを確認することも出来るようになりました。

 現在、私たちの身の回りには、生活に役立つ情報が詰まった地図が
 数多く発行されていますが、
 このような地図ができるきっかけを作ったのは、昭文社 創業者 黒田敏夫氏です。
 
 黒田氏が地図を販売する営業をしていたときの事です。
 その当時に使っていた地図は、学校の社会科で習うときに使う様な地図で、
 東京都の全域を表したもので、細い道などは記入されてなく、
 目印となる建物も記入されてないものでした。
 
 営業先を探し歩くのに使い物にならなく、
 地図を売り歩いていながら、道に迷うこともしばしばだったのです。
 「見知らぬ土地に行っても、迷わないような
 一般の人が使える地図があったらいいのに」と思ったものでした。
 
 その後、彼は大阪で独立して、縮尺の小さな地図を作り、
 一般の人でも使いやすい地図の販売を始めます。
 大阪に始まり、着々と地図の対象とする範囲を
 日本全国に広げようと奮闘しているときでした。
 
 ある日、何の予約もなく、映画監督の山本嘉次郎氏が
 会社を訪ねてきたのです。
 そこで山本氏は「食べ歩きの地図」を作ってはどうかと言うのです。
 話を詳しく聞くと納得することばかりで、
 なにより、大阪万博が開催された日本には、
 ファミリーレストランやマクドナルドなどが登場し始め、
 グルメに対する関心が向く兆しがありました。
 
 早速、二人は東京都内の食べ歩きを初め、
 1年がかりでグルメマップを完成させたのです。
 予想は的中し、日本最初となるグルメマップは、
 80万部を超す大ベストセラーとなりました。
 こうして、グルメ以外にもショッピングや観光に役立つ、
 色々な情報を集めた地図が続々とこの世に登場することとなるのです。

 地域情報誌は、テレビや映画、イベントの情報を見やすくまとめたもの、
 地図の基となるのは、国土地理院や行政の各部署が作ったものです。
 荒っぽくいえば、どちらも他人が作ったものを利用しやすく
 形を変えただけなのです。

 昭文社などの地図出版社が生き残っていられるのは、
 地図上の様々な情報を、利用しやすい形に加工して提供する、
 ノウハウを蓄積できたからに他なりません。
 そんな情報地図の命となるのが、正確で新鮮な情報であることです。

 そのために、情報を収集する調査員が定期的に道路を車で走り、
 周囲のコンビニやガソリンスタンドの位置を正確に把握して回っています。
 このような、昔ながらで地道な作業があってこそ、
 地図に何倍もの価値が生まれてくるのです。

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発 行 元:シモヤマ会計事務所(下山弘一税理士事務所)
〒604-8471 京都府京都市中京区西ノ京中御門東町101
TEL 075-813-4850
発 行 人:下山弘一

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