当事務所があるJR円町駅近くに、スパイシーなカレーの専門店があります。
数種類の香辛料を独自にブレンドした独特な香りが特徴的です。
具は鳥と野菜のみで、(ガッツり)食べるというより、
そのスパーシーな香りを楽しむようなお店です。
香辛料の調合にこだわったカレーをスパイスカレーというようで、
特に大阪が発祥とされ数十種類のスパイスを使ったお店を、
大阪スパイスカレーというようです。
日本でスパイスにこだわったカレーが広まったのは、
90年代のITバブルの影響だといわれています。
当時、多くのインド人がIT関係の人材として日本に定住し、
各地で、いわゆるインドカレー店が増えたからだそうです。
初めて、日本にカレーが登場したのは1863年といわれていますから、
150年以上経ったことになります。
その10年後には、陸軍食堂の昼食メニューに、
「ライスカレー」が登場したそうですから、注目の度合いが覗えます。
食材のバランスに加えて、簡単に調理できる事が支持される理由だったそうです。
当時のレストランでは、イギリスから輸入したカレー粉を使って調理していました。
ソース店の営業マンをしていた山崎峯次郎氏は、初めてカレーライスを口にし
それまで経験したことのない異国の味に、すっかり虜になってしまいます。
こんなに美味しいものを、好きなときに口にできないことが、
残念で仕方がありませんでした。
どうにかして、多くの人が気軽に味わえないものにならないかと考えると、
この手でカレー粉を作ってみなければいけないと思い立ったのです。
ヱスビー食品の創業者 山崎峯次郎氏は、洋食が高嶺の花であった時代から、
カレー粉の調合を手がけ、国民に愛されるメニューになることに貢献しました。
しかし、カレー粉がどのような成分からなり、配合の割合など、
全くわかっていなかったので、手探り状態ではじめるしかありませんでした。
あちこちの薬店を廻り、海外でカレーを食べたことがある人の話を聞いたりし、
カレーの研究に没頭していったのです。
昭和5年、努力の甲斐もありカレー粉を発売することにこぎつけます。
最初は、国産のカレー粉に見向きもしなかったレストランでしたが、
少しずつ取り扱ってもらえるようになります。
やがて戦争の気配が色濃くなっていき、次第に原料の入手が困難になってきます。
ついに、外国から輸入が途絶えることになりますが、
その間も、全国を駆け回り原料を確保するのでした。
戦地や疎開先でも香辛料として、
カレー粉は重宝され、日本人の舌になじんでいきます。
終戦を迎え、ヱスビー食品はいち早くカレー粉の販売を開始します。
そして、乏しい食材でも美味しく食べられるカレーライスは、
一般家庭の料理として、徐々に浸透していきます。
やがて、固形カレールーの登場とともに、
カレーは食べ盛りの子供のおなかを満たす、
日本人の家庭の味となっていったのです。
レトルト製品が出回り、食卓に普及するようになると、
日本の食生活には欠かせない存在となっていったのです。
=======================================================================
発 行 元:シモヤマ会計事務所(下山弘一税理士事務所)
〒604-8471 京都府京都市中京区西ノ京中御門東町101
TEL 075-813-4850
発 行 人:下山弘一
━━━━━━━━━ 京都の税理士・会計事務所 いい顧問 ━━━━━━━━━