勉強やスポーツ、芸術等、一人っ子が珍しくないこの頃では、
早くから、わが子に力を付けさせようと英才教育に興味を持つ、
親御さんは少なくありません。
ところが、子供たちは気ままなもので親の気持ちも知らず、
できない理由を先生のせいにして、自由気ままに過ごしてしまうのです。
そんな親と子供の気持ちの行き違いは、今に始まったことではありません。
子供たちの学びたいという気持ちを無視して、
一方的に詰め込んだ教え方をしても、決して力になることはないのです。
自ら伸びたいという、本能に働きかけた学習方法を編み出し、
国内だけでなく海外にも多くの教室を展開している「公文式」、
支持されるのは、親と子供、共にわかりやすい勉強法があったからなのです。
事業を始めるきっかけは、小学校二年生になる長男の算数テストの成績が、
伸び悩んでいて心配だという妻からの相談でした。
教師なのだからわが子に教えるのは他の子に教える事の何倍も、
やり甲斐があるのではないかと言うのです。
話には一利あると思ってみたものの、
実際のところ、高校教師である公文 公氏には、
小学生をどのように教えたらいいのか見当がつきませんでした。
そこでじっくり、長男の教科書を見直してみると、
高校生の勉強には、必要のない項目が多く含まれていることに気づきました。
重要なポイントを効率よく勉強させることはできないかと考えたところ、
目的にあった市販のドリルを見つけて勉強させることにしました。
あれこれと試しているうちに、市販のドリルでも無駄があることに気づき、
自分の手で教材を作ろうと考えたのです。
試行錯誤を続け教材を作り直していると、長男は小学校5年生になり、
その頃には高校の入試問題を解けるようになっていたのです。
また、子供の成績の悩みを相談された知人や友人に、
長男の教材から必要な部分だけ書き写して渡してみたところ、
子供の成績が上がったと感謝されるようになりました。
やがて、自分の子供だけでなく、多くの子供たちに、
成績が伸びる喜びを味わってもらえるようにと、
長男の同級生を自宅で一緒に勉強させるようになります。
高校教師の傍ら、教材作りは公文氏が担当して、
妻は教材の採点を受け持つようになります。
こうして、後に公文教育研究会と発展する「公文式教室」の誕生となるのです。
塾経営は難しいといわれますが、サービスを受けるのが子供で、
料金を支払うのが親であり、両者を同時に満足させる必要があるからです。
相手は生身の人間、感情ひとつでやる気が出てくることもあれば、
その逆も然りなのです。
どうしても、「もの」を売ることをビジネスと考えてしまいがちですが、
「満足」してもらえる一番の方法はなにかと考えることで
成功へ近づくのではないでしょうか。
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発 行 元:シモヤマ会計事務所(下山弘一税理士事務所)
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