ビジネスにもスパイスみたいな深みが大切…

 8月も終盤だというのに猛暑日が続く中、
 早く秋が近づいて欲しいと望んでいるのは大人だけでしょうか。
 子供たちといえば、コロナウイルス感染症の影響で短かった夏休みも終わり、
 いつもであれば、この時期を満喫しようと、
 朝から晩まで、あれこれと作戦を練っているはずです。

 秋がやってきてほしくない、もうひとつの理由はお分かりのとおり、
 夏休みの宿題が待ち受けているからです。
 その中でも「自由研究」という曲者については、
 子供たちはもちろんのこと、親御さんも悩みの種だそうです。

 カレー・香辛料メーカーのヱスビー食品では、
 子供に向けてハーブやスパイスにつての情報発信に力を入れています。
 夏休みの自由研究向け特設サイトは、毎年リニューアルしていて、
 今年は研究レポートを会社に送ると、
 プレゼントがもらえるキャンペーンも始めたそうです。

 また、カレー工場のバーチャル見学ができる動画サイトを新設し、
 現場にいるような擬似体験で関心を惹きつけます。
 カレー好きと言われながらも、香辛料全体の使用量は諸外国と比べ少ないとされており、
 将来のマーケットとなる子供たちの開拓に知恵を絞っています。

 初めて、日本にカレーが登場したのは1863年といわれていますから、
 150年が経ったことになります。
 その10年後には、陸軍食堂の昼食メニューに、
 「ライスカレー」が登場したそうですから、注目の度合いが覗えます。
 食材のバランスに加えて、簡単に調理できる事が支持される理由だったそうです。

 当時のレストランでは、イギリスから輸入したカレー粉を使って調理していました。 
 ヱスビー食品を創業者することとなる山崎峯次郎氏は、
 ソース店の営業マンをしていましたが、初めてカレーライスを口にし
 それまで経験したことのない異国の味に、すっかり虜になってしまいます。

 こんなに美味しいものを、好きなときに口にできないことが、
 残念で仕方がありませんでした。
 どうにかして、多くの人が気軽に味わえないものにならないかと考えると、
 この手でカレー粉を作ってみなければいけないと思い立ったのです。

 しかし、カレー粉がどのような成分からなり、配合の割合など、
 全くわかっていなかったので、手探り状態ではじめるしかありませんでした。
 あちこちの薬店を廻り、海外でカレーを食べたことがある人の話を聞いたりし、
 カレーの研究に没頭していったのです。

 昭和5年、努力の甲斐もありカレー粉を発売することにこぎつけます。
 最初は、国産のカレー粉に見向きもしなかったレストランでしたが、
 少しずつ取り扱ってもらえるようになります。

 やがて戦争の気配が色濃くなっていき、次第に原料の入手が困難になってきます。
 ついに、外国から輸入が途絶えることになりますが、
 その間も、全国を駆け回り原料を確保するのでした。
 戦地や疎開先でも香辛料として、
 カレー粉は重宝され、日本人の舌になじんでいきます。

 終戦を迎え、ヱスビー食品はいち早くカレー粉の販売を開始します。
 そして、乏しい食材でも美味しく食べられるカレーライスは、
 一般家庭の料理として、徐々に浸透していきます。

 やがて、固形カレールーの登場とともに、
 カレーは食べ盛りの子供のおなかを満たす、
 日本人の家庭の味となっていったのです。
 レトルト製品が出回り、食卓に普及するようになると、
 日本の食生活には欠かせない存在となっていったのです。

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