「消耗品」買い替え時に選んでもらえるように…☆

 ミシュラン、グッドイヤーと並んで世界有数のタイヤメーカーのブリヂストン。
 名前がカタカナなので、外国メーカーと思っている方も多いかもしれませんが、
 まぎれもない日本の会社です。

 社名は、創立者 石橋正二郎氏の苗字をもじったもので、
 クイズ番組の問題にされているくらい有名な話です。
 石橋をそのまま英語にすると「ストーン・ブリッヂ」、
 語呂が良くないので前後を逆にして「ブリヂストン」にしたということです。
 
 今月、そのブリヂストンが大規模なリストラを行うことが公表されました。
 本業のタイヤ以外の事業の一部を中国企業や投資ファンドに売却するという内容です。
 世界的規模の大企業でも、激しい競争にさらされ、
 収益性の低い事業を支えていくことが困難になっている現実があるようです。

 ブリヂストンの基礎となったのが、地下足袋(じかたび)の発明で
 あったことはあまり知られていません。
 もともとは福岡県久留米の足袋屋の息子であった石橋氏は、
 その足袋の底にゴムを張り付けた、地下足袋(張り付け式ゴム底足袋)を発明します。

 それまで作業するときに履いていた「わらじ」にかわり、
 地下足袋が急速に広がることになります。
 現在でも、建築現場では必需品となっているほど、
 地下足袋は大ヒットすることになったのです。
 
 その後も、石橋氏は当時では新しい素材であったゴムに注目して、
 次々と新しいゴム製品に力を注いでいきます。

 地下足袋の売上が順調に伸びていく最中、
 1928年、国内では自動車が走りだしはじめた頃でしたが、
 輸入品や国内で外国メーカーの生産が中心であった、自動車タイヤの製造に着手します。
 また、履物の洋風化を受けて、ズック靴(スニーカー靴)の製造に着手し、
 売上をどんどん伸ばしていきます。

 アディダス、ナイキ等のスポーツメーカー(ブランド)の靴が
 普及するまでは、子供の履物はゴム製品のメーカーのものでした。
 アサヒ靴という名前を、懐かしく思われる方も多いはずですが、
 昭和の時代に日本でトップのシェアを誇っていたズック靴は、
 ブリヂストンの前身の会社のものです。

 ズック靴、自動車タイヤ、ゴルフボール、次々と新しい製品に着手して、
 今のブリヂストンを世界企業に成長させた、先見力は素晴らしいものです。
 その製品は、いずれも日本の高度成長とともに、
 日本人の生活に浸透していくもの深く関係しています。
 
 ・ズック靴は、履物のわらじ、足袋から靴へ
 ・タイヤは、モータリゼーションの発達
 ・ゴルフボールは、平成バブル期まで続いた、接待ゴルフ
 
 それに加えて、これらの製品はすべて、消耗(磨耗)品です、
 比較的短い期間で買い替えをしてもらえる。
 売る立場としては、願ってもない製品なのです。
 それぞれの時代の流れに深く溶け込んだ、製品を創りつづける。
 メーカーだけでなく、ビジネスの基本となる精神ですね。

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発 行 元:シモヤマ会計事務所(下山弘一税理士事務所)
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発 行 人:下山弘一

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