大切なのは「看板」ではなく「心意気」

 先ごろ、家電メーカーのハイアールから、携帯用の洗濯機が発売され、
 ネットではちょっとした話題になっているようです。
 「洗濯機」と名乗っているものの、実際のところは染み抜き(機)に近いですが、
 冒険的な視点で商品開発に取り組む姿勢は、
 どこか、古き良き時代の国内メーカーと通ずるものが感じられます。

 ハイアールといえば、三洋電機から白物家電(冷蔵庫・洗濯機)を引継ぎ、
 新しいブランドで事業を展開している海外メーカーです。
 一方の三洋電機は経営再建のためパナソニックの傘下に入ることになりますが、 
 直前には、ホームベーカリーの「GOPAN」を発売し、
 家電メーカーの意地を感じさせてくれました。

 減反の話題などで、世間の関心がお米に向いていた事も追い風になったようで。
 いつも食べているお米から、焼きたての美味しい米粉パンが作れるという、
 前評判もあり、発売前から予約で売り切れという人気でした。

 三洋電機の創業者 井植歳男氏は、
 松下幸之助氏と義理の兄弟(姉の夫が松下氏)です。
 14歳の時に松下氏の営む電気ソケット工場を手伝うようになってから、
 松下氏の右腕となって共に松下電器(現パナソニック)を大きく育てました。

 敗戦後にGHQから松下電器が公職追放の指令を受けることとなったことから、
 軍需製品を生産していた責任を取るかたちで、
 松下氏の下を去ることになります。

 会社を辞める際、松下氏から譲り受けた工場と、
 自転車用の発電ランプの製造権を元手に事業を立ち上げ、
 国内シェアトップに育てます。

 その後、当時の「三種の神器」のひとつである、
 電気洗濯機をヒットさせたことから、後の三洋電機の礎を築くことになります。

 遡れば、ホームベーカリーがこの世に登場してきたのは20数年前のこと。
 先発を切って、松下電器などが発売するのですが、
 食卓で温かい焼きたてのパンが食べられるとあって、
 品切れになる店が続出するほどの人気でした。

 その後、続々と電機メーカーや調理器具メーカーが参入して、
 発売年度には約100万台を出荷するという大ヒット商品となったのです。

 家電製品では当たり前のようにあるブランドの位置づけ、
 機能は同じなのに金額は、数十パーセント安い。
 しかし、性能があまりに見劣りすると、その商品は特売の対象とされてしまいます。

 業界のトップと付かず、離れずの関係が大切になります。
 経営を安全に運ぼうとする余り、
 前を進む企業との動向ばかりに目が向きすぎは禁物で、
 商品の購入者である、顧客の目線からかけ離れてしまうことになるので要注意です。

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