「思考」昔でストップ!歳の節目で見直してみては

 忘年会や新年会、歳の節目の時期にあたることから、昔の事を思い出して、
 ついつい話に花が咲き、日付を越えて午前の帰宅となった方も
 多かったのではないでしょうか。

 今年は多くの会社が仕事始めの日にあたった1月7日、
 昭和が終わり、「平成」という新しい元号が発表されたのがこの日でした。
 早いもので、平成も25年目を迎え、
 平成生まれ世代が続々と社会人となり活躍しています。

 四半世紀近くも経てば、多くのことが変わって当然ですが、
 若者が集う場所(溜まり場や待ち合わせ場所)も、
 随分変わったように思います。

 昭和時代は、喫茶店が主流でしたが、ファミリー・レストランの普及によって、
 深夜帯やテータイムに、長居できる場所として利用されることも多くなり。
 平成になって暫くすると、セルフ・スタイルのカフェが一気に広がり、
 昔ながらの喫茶店は姿を消していくことになります。

 このところ、セルフ・スタイル一辺倒であったコーヒーショップも、
 喫茶店スタイルの店舗に目を向け始めているそうです。
 火付け役となったのは、喫茶店チェーン「コメダ」の好調によるものですが、
 業界の雄であるドトールコーヒーも、
 昔から喫茶店チェーン「コロラド」を展開しています。

 ドトールコーヒーの創業者 鳥羽博道氏は、ビジネスマンの負担が少なく、
 珈琲を気軽に飲んでもらいたいと思い続けていました。
 そんな、人生の一大転機となったのは、ブラジルへの渡航でした。

 上京して勤めていた喫茶店のオーナーが、家族でブラジルに移り住むことになり、
 その後、鳥羽氏を呼び寄せてくれたのです。
 3年後、帰国した鳥羽氏は、珈琲の卸会社ドトールコーヒーを設立します。

 71年視察ツアーで、ヨーロッパへ行ったとき、パリのカフェでの出来事でした。
 地下鉄から出てきた通勤客たちは、
 カフェのカウンターで珈琲を立って飲んでいます。

 おかしな事に、店内を見渡すとテーブル席は空いているのです。
 不思議に思いメニューを見ると、テーブル席は倍、
 テラスは3倍と値段が違うのでした。
 ドトールコーヒーの発想は、この立ち飲みコーヒーが原点です。

 帰国後、それまでの薄暗い喫茶店のイメージを払拭した、
 明るくて誰でも出入りできる「コロラド」を展開し、多くの人の支持を得ます。
 その後、80年に初めて、日本最初の立ち飲みコーヒーショップ、
 「ドトール」をオープンしたのです。

 従来型の喫茶店スタイルを守りつつ、
 全国に向けて出店を加速しているのが、名古屋発祥の「コメダ」です。
 68年に創業し、名古屋名物のボリュームのあるメニューを武器に、
 効率化に背を向けた店舗運営を行いつつ着実にファンを増やしています。

 ビジネスマンや通行人をターゲットとするのではなく、
 地元に住む主婦、高齢者や家族連れをメインと捉え、
 常連客となってくれることを目指しています。

 客席は、大きめのテーブル、ゆったりとした座席、仕切りを備え、
 隣客の目線を気にすることなく、個室気分でくつろげるようにしています。
 新聞や雑誌も豊富に揃えられ、長く粘っていても気兼ねすることは全くない。

 喫茶店スタイルのカフェが支持されるのは、
 セルフ・スタイルの普及に伴い、喫茶店が急激に減った事により、
 サービスの空白部分が生まれたのが、その理由です。
 キーとなっているのは時間に余裕を持っているシニア層の存在です、
 集い場所を求め、かつての若者が喫茶店へ回帰しているのです。

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