会社は「継続」させることが絶対条件

 リオデジャネイロ・オリンピックは、17日間の熱戦の幕を下ろしました。
 夏休み期間で、お盆休みと重なったこともあり、
 睡眠不足と戦いながら、日本人選手の活躍を応援された方も、
 多かったのではないでしょうか。

 開催前から、ドーピングや治安・警備、汚職など、
 なにかと問題が多かった今回のオリンピックでした。
 なんと言っても、ドーピング問題では、
 開催直前に一部選手が参加禁止となる事態となりました。

 ご記憶の方も多いと思いますが、前々回の北京オリンピックでは、
 競泳で大きく話題になったことがありました。
 新型水着の対応を巡り、日本で公認されていない、
 その水着を日本選手が着ることができるか注目されていたのです。

 結果、その水着で競技に挑むことが認められ、
 日本選手も好成績を残すことができたので、ひとまず一件落着となりましたが、
 続出する新記録に、水着の条件について一石を投じることとなりました。

 その後、水着の規格について規制されることとなり、
 以降のオリンピックでは、新型水着を着て競技することは出来なくなりました。
 オリンピックをはじめ、運動競技は人間の限界に挑戦するものですが、
 使用する用具やウェアー、サプリメントの向上を目指す機会でもあります。

 新型水着の一件のように、どうみても用具などの影響によって、
 成績が向上したと思われる場合には、
 記録はその選手の実力によるものかが疑問とされてしまいます。
 皮肉なことですが、技術の進歩があまりにも早くて、
 人間の技術を上回るようになってしまったのです。

 このような問題は、運動競技よりも一足早く、
 モータースポーツの世界では重要な事となっていました。
 予想以上に高出力になったエンジン、様々なことを制御できるコンピュータ、
 コックピットや機器の管理ができるようになった無線。

 レーサーの運転技術よりも、成績を左右するのは、
 車体の性能やテクノロジーの良し悪しとなってしまいました。
 財力があるチームが常に好成績があげられる結果となり、
 これではいけないと、次から次へ制限が加えられることとなりました。

 発売から50年近く経つ中古車なのに、愛好家には高値で取引される「旧車」。
 自動車に対する規制が少なかった60年、70年代に発売された、
 日本車を指す場合が多いのですが、中でも(現)日産が発売したスカイラインは、
 ン百万円という価格が付くほどの大人気車種です。

 その名を一気に高めたのは、第2回日本GPレースでのスカイラインの成績です。
 海外自動車メーカーからは、一歩も二歩も遅れていると思われていた、
 日本車が名門ポルシェ車と互角に競い合い、デッドヒートをくりひろげたのです。
 観客はもちろんのこと、製作に携わった技術者でさえ目を疑ったそうです。

 それもそのはず、車自体に新しい技術を採用したわけでなく、
 車体もエンジンもベースになったのは、それまでの物と大きく変わりなかったのです。
 ひとつだけ違ったのは、車体に比べひとクラス上のエンジンを載せたことでした。

 このことは、スポーツカー的な走りを好む若者の間に話題となり、
 スカイラインは一気に人気車種となります。
 比較的小型軽量な車に、大排気量、高出力のエンジンを搭載するという、
 少なからず乱暴な方法で高性能化する方法は、
 他のメーカーも続々と採用することとなったのです。

 その後、公害や省燃費、そして安全性が問題視されるにつれ、
 車には様々な規制が行われることとなります。
 もう二度と作ることができない、現在の方向性とは正反対なコンセプトに、
 当時若者であった、おじ様だけでなく、
 車好きの若者からも支持される理由もわかります。

 ビジネスの世界では、マネジメントに「正解」はないといわれています、
 しかし、経営の成果には「正解」が存在します。
 それには、会社を続けることができるのが最低条件となります。

 きわどいラインを守ってビジネスを続けるのか、
 リスクを承知で越えてしまうのか、決断に迫られる場面は多く存在します。
 迷ったときには、このことを肝に銘じておきましょう。 

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