破天荒な挑戦は、親ゆずり…

 カップヌードルを販売する日清食品ホールディングス(HD)の活動が、
 このところ熱を帯びてきています。
 これまでには無かった、エスニック風味や超ジャンボサイズの
 カップヌードルを発売したかと思うと、
 倍近い価格の高級バージョンと、矢継ぎ早に登場させました。

 一方、一見しただけでは何を訴えたいのかわからないようなCMや
 「謎肉際」と名づけた自虐的とも思えるカップめんの発売。
 極めつけは、昨年末にヒット映画をパロった、
 ブッ跳んだCMを放映するなど、騒がし度合いは最高潮となりました。

 広告費大放出的な戦略の目的は、ツイッターで注目にされること。
 加えて、ヤフーやLINEのニュースの上位に取り上げられることで、
 20、30代が関心を持ち、将来のヘビーユーザに育ってもらうことです。
 かつて、不可能を現実にした挑戦の魂は、世代を越えて受け継がれています。

 同社の創業者 安藤百福(ももふく)氏は、
 あと数年で50才というところで事業を失い、
 かろうじて自宅だけが残ったのでした。
 よくある話で、事業家として成功していた安藤氏が
 「名前だけでも」と頼まれて、就任した信用組合の理事長の職。
 その事業が失敗し、責任を取って自らの事業を手放して
 弁済することになってしまったのです。

 そんな挫折の最中、あるアイデアがきっかけで、
 安藤氏は自宅庭に小屋を建て、ラーメンの研究を始めるのでした。
 夫人が天ぷらを揚げている時のこと
 「高温の油で揚げられた小麦粉の衣は、
 時間が経つと水分を吸ってやわらかくなる」
 これが、油熱乾燥法を思いついた瞬間でした。
 どんぶりに入れて湯を注ぐだけで食べられる「チキンラーメン」。
 1958年、世界初のインスタント・ラーメンの発明だったのです。

 安藤氏が「麺」に執着しだしたのは、
 その発明からさかのぼること十数年前になります。
 終戦後の大阪梅田駅。
 空腹を満たすため、寒風に震えながらラーメン屋台に並ぶ
 長い行列を見て、人々の食に対する強い欲求を感じたのです。

 目指すものは見えていました、
 「こんな思いをしないでも、みんなにいつでも
 おいしいラーメンを食べてさせたい」
 安藤氏は、事業とするには具体的な目標を立てる必要があると
 開発前に5つの条件を決めました
 
 一、毎日食べても飽きないくらい、おいしいこと
 一、保存が効き、家庭の常備食と出来ること
 一、簡単に調理できること
 一、安くで手に入れられること
 一、安全であること
 
 安藤氏は、この条件を一つずつ確認しながら、
 毎日、コツコツと、開発を進めていきました。
 こうして、インスタント・ラーメンは開発から完成まで
 約1年を経て誕生したのです。
 
 執念の賜物…と、言ってしまえばそれまでなのですが、
 しかっりと目標を捉えてから、事業に取り掛かる。
 このことが、事業を成功させるためのポイントなのです。
 「走り出したら、如何にかなるさ…」
 こんな気持ちに流させそうになったら、
 まずは、カップ・ラーメンにお湯を注いで
 じっくり考えてみてはどうでしょうか。

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