しっかり貯めることで、成功に近づく

 今年のバレンタイン。
 景気の回復傾向で財布の紐が緩むのを狙ってか、
 特設会場のチョコレートは高価な商品が多く並ぶようになっています。
 ところで、バレンタインデーにチョコレートをプレゼントするという、
 日本特有な習慣を広めた元祖にはいくつかの説があるようです。

 洋菓子メーカーのメリーチョコレートでは、
 当時の社長が1959年にパリに住む知人からもらった、
 絵はがきでバレンタインデーの習慣を知り、
 東京の伊勢丹でセールをはじめたのが最初としています。
 最初は、板チョコ3枚しか売れなかったのですが、
 その後もセールを続けて現在のようなスタイルになりました。

 一方の元祖としているのは、洋菓子メーカーのモロゾフです、
 同社は36年に在日外国人向けの英字新聞に
 「バレンタインにはモロゾフのチョコ」という
 広告を載せたのが最初としています。

 その肝心なチョコレート。
 日本でカカオ豆から一貫生産を開始したのは、
 1918年の森永製菓によるものでした。
 お菓子王と呼ばれた、森永製菓、創業者森永太一郎氏は、
 日本に洋菓子の大衆化に力を注いだばかりでなく。
 起業について多くのことを、伝えてくれています。

 23歳のときに志を持って一人渡米しましたが、
 その思いはかなえられることがなく、苦しい日々が続きました。
 二度目の渡米中に、日本での洋菓子の製造を決意し、
 それを天職と決め、皿洗いの下働きからはじめ、
 12年をかけてやっと製法を学びとることができました。

 帰国後最初に始めたのは、
 わずか2坪の工場でのマシュマロの製造だったのです。
 しかし、日本での洋菓子販売は苦難続きで、
 最初は「口に合わない」と菓子店から返され、
 夏場には、製品がいたみ、返品の毎日でありました。
 返品された製品を夜にひっそり、
 溜池に捨てに行ったという秘話まで残っています。

 森永氏は自らの失敗の思いから、起業について次のように語っています。
 「仕事を始める場合、他人から金を借りて始めるということでは、
 決っして真の成功を得ることは難しい。
 資本というものはどんなに貧しくても、
 自分で苦労してこしらえた金であることが大切だ。」

 起業時における、理想と現実の大きなギャップを
 経験したからこそ言える重い言葉です。
 森永製菓は、その後キャラメルが大きなヒットとなり
 急成長を辿ることとなるのですが、
 慎重的な行動は起業時の経営にはとても大切なことですね。

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