お知らせ

 電話加入権がある固定電話を利用している場合は、相続財産として含める必要があります。

 先日、祖母が他界しました。遺産整理及び解約手続き等を行っているのですが、NTTの固定電話は、電話加入権という権利があるため、相続財産に含めなければならないという話を聞きました。相続税を計算するにあたり、評価額はいくらになるのでしょうか。教えてください。

 電話加入権を持っている場合、相続財産として計上します。この場合の評価額は、原則として、電話取扱局ごとに国税局長の定める標準価額によって評価します。令和元年分の相続であれば、全国一律、一回線あたり「1,500円」が標準価額です。

1.電話加入権

 電話加入権とは、NTT東日本又はNTT西日本(以下、NTT)に加入電話の契約を行い、NTTに施設負担金を支払うことによって取得する権利です。この契約(申込み)を行うことで、NTTの電話回線を使用することができます。

2.相続財産となる「電話加入権」

 以前であれば、固定電話のある家庭は、必ず電話加入権を保有していたと考えられていました。しかし近年、インターネット回線を利用したIP電話、NTT以外の通信事業者が提供する回線などは、電話加入権がなくても電話番号が取得でき、電話回線を使用できます。

 また、固定電話でも料金プランによっては、電話加入権不要で契約できるプランもあります。

 それらのうち、相続財産として評価するのは、NTTと契約をし、電話加入権を保有している場合のみです。

3.「電話加入権」の相続税評価額

 相続税を計算するにあたり、相続財産となる電話加入権の相続税評価額は、取引相場のある場合や特殊な番号等一部を除き、原則として、電話取扱局ごとに国税局長の定める標準価額によって評価します。

 ちなみにこの標準価額は、平成26年以降の相続に関しては、全国一律で一回線あたり1,500円となっています。

 なお、この標準価額は、毎年国税庁のサイト(http://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm)で都道府県ごとに公表しています。標準価額はこちらで確認なさるとよいでしょう。ただし、国税庁のサイトで確認できるのは、最新年分+過去6年分の7年分です。ご注意ください。

<参考>
 財産評価基本通達161

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