
継続的な収入により金融資産が減らないとき、相続対策として良い方法はないでしょうか。
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不動産賃貸業を営んでいる父は、賃貸マンションや金融資産をそれなりに保有しています。そのため相続対策として、毎年子や孫へ現金贈与を行っていますが、不動産収入が継続的に入るため、金融資産が減りません。何か良い方法はありませんか。
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継続的に所有不動産からの収入が入ってくる方にとっては、現金贈与による対策は“焼け石に水”という場合があります。入ってくる不動産収入以上に贈与すれば、財産を減らしていくことはできますが、それでは贈与税の負担ばかりが大きくなります。そこで発想の転換をし、入ってくる不動産収入を減らすことを考えてみてはいかがでしょうか?
収入を減らすといっても、入居者から頂く賃貸料を減らしたり、賃貸を止めたり、本当に入ってくる収入を減らしてしまっては本末転倒です。子や孫へ現金を贈与する代わりに、将来の不動産収入の元となる資産を贈与してしまうのです。
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具体例で見てみましょう。

賃貸マンションを贈与しても、毎年現金700万円を贈与しても、毎年700万円というお金が子の懐に入るということに変わりありません。にも拘わらず、10年後にトータルで支払うべき税額で918万円もの差が生じる結果となりました。
収入のある不動産を贈与するということは、その物件から将来的に生ずる収入を、無税で贈与できる、という効果をもたらします。
また、子の方が適用される所得税率が低い場合には、所得税負担が軽減されることもあるでしょう。
不動産収入の贈与のポイントは、該当不動産全てを贈与するのではなく「建物のみ贈与する」ということです。敷地も贈与を受けるとなると、贈与税が非常に高額になってしまいます。入居者から家賃を受け取るべき人は、建物の所有者です。従って、敷地の所有は父のまま無償(使用貸借)で借りれば良いのです。
ただし、土地の評価に当たっては注意が必要です。賃貸マンションの敷地は、本来なら貸家建付地評価として評価額から一定額控除できます。しかし、「建物名義が子」、「土地名義が父」の場合で土地の使用対価が無償であれば使用貸借となり、敷地を評価する際には、原則として貸家建付地割合を控除することができません。
また、賃貸マンションの建築に係る借入金の残債がある場合にも注意が必要です。賃貸マンションの贈与とともに借入金も引き継がせた場合には、負担付贈与に該当します。負担付贈与の場合には、受贈者は時価により贈与税課税され、また、贈与者は時価で譲渡したものとみなして譲渡所得税が課税されます。
賃貸物件の贈与は、贈与から相続開始までの期間が長ければ長いほど、移転できる不動産収入が多くなり、贈与による効果が大きくなります。
物件の利回り、敷地の相続税評価額、建物の取得に係る借入金の有無などを考慮し、的確な物件を選定することで、大きな税効果が期待できます。収益物件を所有されている方は、一度ご検討ください。
<まとめ>
- 「建物名義が子」「土地名義が父」の場合で土地の使用対価が無償であれば、敷地の相続税評価は使用貸借として自用地評価となります。
貸家建付地評価と自用地評価との差額による相続税への影響に注意しましょう。 - 早期贈与で収入移転額をより大きくしましょう。
少しでも多くの不動産収入を次世代に移転させることにより、より一層の税効果が期待できます。 - 借入金の残債がない建物を選定しましょう。
贈与とともに借入金も引き継がせる場合には負担付贈与となり、贈与税と所得税のどちらも課税される場合があります。
<根拠条文> 相法19、21の9~15、昭和48年11月1日付直資2-189
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一般に「特別高圧」(7000ボルト以上)の送電線の下に位置する土地を、「高圧線下地」といいます。この「高圧線下地」における土地の利用は、高圧線の電圧に応じて一定の建築制限が課されることから、土地の価値が下がることが一般的です。





民法上、相続人間での遺産分割協議や遺留分減殺請求をする際には、相続人に対してされた生前贈与は、「特別受益」といわれ、生前贈与がされた時期に関係なく、各人の具体的相続分や遺留分の算定に、生前贈与を含めて(これを「持ち戻し」といいます)計算されてしまいます。贈与者の意思で特別受益の持ち戻しを免除することは認められていますが、それでも相続人の遺留分を侵害することはできず、将来的に生前贈与を巡って争いになることは決して少なくありません。
贈与税の配偶者控除とは、夫婦間で、居住用の不動産又は居住用の不動産を取得するための金銭(以下、居住用不動産等)を贈与した場合、110万円の贈与税の基礎控除以外に最大2,000万円を控除することができる特例です。すなわち居住用不動産等については、最大2,110万円まで無税で贈与することができます。
不動産の売却により譲渡益が生じれば、所得税と住民税が課税されます。所有期間が5年超(10年超所有の居住用の特例を除く)の場合の税率は、所得税15.315%(復興特別所得税を含む)と住民税5%の合計20.315%となり、税額は以下のとおり計算します。なお、相続した不動産の所有期間は被相続人が所有していた期間も含まれます。
相続税は、被相続人が亡くなった時点で所有していた財産に対して課されます。従って、個人商店として事業を行っていた場合には、事業用の資産は個人の所有となりますので、それら資産についても相続税の課税対象となります。簡単に言うと、個人の青色申告決算書の貸借対照表に計上されている資産全てについて、相続税評価額にて相続財産に計上され、債務については債務控除の対象となります。
判決では、「民法は、相続が死亡によって開始し(同法882条)、相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継すること(同法896条)、さらに、相続人が数人あるときは、相続財産が共同相続人らの共有に属すること(同法898条)を規定しており、相続人が1人である場合において、当該相続人が、相続開始(被相続人の死亡)時に、被相続人の相続財産を承継するものと解するべきことは明らか」とし、最終の相続人1名は、二次相続開始時点で遺産共有状態が解消されているため、自己に帰属している遺産を改めて自己に帰属させる旨の意思表示(遺産処分決定ないし遺産分割協議)を観念する余地もなく、相続人1名でする遺産分割協議は無意味であると判断されました。



